1.ニュース
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一般公開「教育研究船「緑洋丸」による舞鶴湾の生物採集およびスライドショー上映」【申込受付終了】
【申込案内】2024年10月26日(土)に舞鶴水産実験所を一般公開します。全国に展開する京都大学の教育研究施設を一般公開する「京大ウィークス2024」の一環行事です。下記の参加申込フォームからお申し込みください。
【実施日時】2024年10月26日(土)午前(10:00-12:00)、午後14:00-16:00(予備日10月27日)
【参加定員】30名(午前・午後 各15名)
【参加資格】小中学生は1名以上の保護者同伴が必要
【参加費】無料
【申込期間】2024年9月2日(月)-27日(金)
【抽選結果発表】2024年10月8日(火)
・午前の参加申込フォームへ
・午後の参加申込フォームへ
50周年記念出版『里海フィールド科学-京都の海に学ぶ人と自然の絆』
2022年10月31日(月)舞鶴水産実験所設置50周年記念出版『里海フィールド科学-京都の海に学ぶ人と自然の絆』の販売が開始されました。里海フィールド科学の入門書を目指して、本実験所の教員6人が編著を担当し、京都大学学術出版会から出版しました。本実験所の教員、卒業生、利用者などがそれぞれの専門分野の基本的な内容から最新の話題まで分かりやすく解説しています。里海、京都の海、舞鶴水産実験所に興味のある方は、ぜひご購入ください。
舞鶴水産実験所50周年記念出版「里海フィールド科学」チラシ(PDF版)
シンポジウム「京都の海の魅力と不思議」-実施報告-
2022年10月29日(土)舞鶴市商工観光センターにて、舞鶴水産実験所設置50周年記念シンポジウム「京都の海の魅力と不思議」を開催しました。休憩時間に高校生がポスター発表を行ってくれたこともあり、舞鶴市内外の幅広い年代の100名以上の方々に参加していただくことができました。本実験所の教育研究活動を理解していただく絶好の機会になったと思います。
【プログラム】
司会: 高橋宏司(京大フィールド研)
コンビナー:益田玲爾・甲斐嘉晃・鈴木啓太(京大フィールド研)
13:00~13:05 開会挨拶 木村伸吾(水産海洋学会長)
13:05~13:10 趣旨説明 益田玲爾(京大フィールド研)
13:10~13:35 講演1.風が吹けば-日本海側気候とプランクトン- 鈴木啓太(京大フィールド研)
13:35~14:00 講演2.京都のエビ・カニ類-今までの知見と新たな発見- 邉見由美(京大フィールド研)
14:00~14:25 講演3.京都の海を保存する-未来につなぐ魚類標本- 田城文人(北大総合博)
14:25~15:00 休憩・ポスター発表(地元の高校生・実験所の大学院生)
15:00~15:15 講演4.舞鶴湾の豊かな恵み-カキ漁師の6次産業化の取り組み- 岡山拓也(岡山八朗兵衛商店)
15:15~15:30 講演5.高校生による環境調査の継続-高大連携の意義- 本藤聡仁(京都府立西舞鶴高校)
15:30~15:55 講演6.水中から見た京都の海の魚たち-旬の魚と温暖化- 益田玲爾(京大フィールド研)
15:55~16:20 総合討論
進行: 山下 洋(京大フィールド研)
パネリスト:富永 修(福井県大海洋生資)・谷本尚史(京都府海洋センター)・佐久間 啓(水産機構資源研)
16:20~16:30 閉会挨拶 益田玲爾(京大フィールド研)
シンポジウム「京都の海の魅力と不思議」-申込受付終了-
2022年10月29日(土)13時より舞鶴市商工観光センターにて、舞鶴水産実験所設置50周年記念シンポジウム「京都の海の魅力と不思議」を開催します。実験所の教員が近年の活動成果を紹介するとともに、京都の海を知る様々な立場の演者がその魅力と不思議に関する話題を提供する企画です。本実験所が地域の教育研究拠点として果たすべき役割を皆さまとともに見つめ直したいと考えています。なお、本シンポジウムは「第11回日本海研究集会」として水産海洋学会と共催するものであり、また、京都大学の教育研究施設を一般公開する「京大ウィ―クス2022」にも含まれています。
会場の過密を避けるため、下記リンクよりGoogleフォームにて事前にお申込みいただきたくお願いします。なお、定員150名に達し次第,受付を終了いたします。
一般公開「舞鶴水産実験所の過去・現在・未来」-実施報告-
2022年10月30日(日)舞鶴水産実験所設置50周年記念企画展「舞鶴水産実験所の過去・現在・未来」を開催しました。本実験所の沿革を紹介する写真パネル、小型軽量化が進められた様々な観測機器、地元の高校生と本実験所の大学院生の活動を紹介するポスター、近海で採集された魚類や甲殻類などを展示するとともに,標本庫と飼育棟および教育研究船を案内するツアーを実施しました。天候にも恵まれ、合計118名の方々に参加していただくことができました。魚類や甲殻類などと触れ合うことのできるタッチプールは子供たちに大人気でした。
一般公開「舞鶴水産実験所の過去・現在・未来」-申込受付終了-
2022年10月30日(日)午前(9~12時)と午後(13~16時)に舞鶴水産実験所設置50周年記念企画展「舞鶴水産実験所の過去・現在・未来」を開催します。標本庫や飼育棟、教育研究船の案内ツアー、海の生き物タッチプール、貴重な観測機器の実物展示、懐かしの写真展示などを行う予定です。本実験所の教育研究活動に対する理解を深めていただくことができればと考えています。なお、本企画展は京都大学の教育研究施設を一般公開する「京大ウィ―クス2022」の一環として開催されます。
会場の過密を避けるため、下記リンクよりGoogleフォームにて事前にお申込みいただきたくお願いします。なお、定員午前・午後各50名に達し次第,受付を終了いたします。
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由良川スズキ研究プロジェクトの記事
2021年12月7日(火)山下洋先生(舞鶴水産実験所前教授・前所長)が進める由良川スズキ研究プロジェクトの同行取材記事がネット公開されました。前編はフィールド調査の様子を、後編は山下先生の研究歴を、鮮明な写真と分かり易い文章で紹介しています。下記リンクから、どうぞご覧ください。
海と川を行き来するスズキ。京大研究者たちの釣りにはじまる生態調査(前編)
海と川を行き来するスズキ。京大研究者たちの釣りにはじまる生態調査(後編)
【一般公開】乗船体験・海の生き物展示およびスライドショーの上映
2020年10月24日(土)舞鶴水産実験所の一般公開「乗船体験・海の生き物展示およびスライドショーの上映」を実施しました。この一般公開は、全国に展開する京都大学の教育研究施設において実施されている「京大ウィークス」の一環行事でした。今回は、新型コロナウイルス感染予防のため、参加希望者78名から選ばれた20名(午前・午後各10名)の方々にご参加いただきました。参加者は教育研究船「緑洋丸」に乗船し、地域の歴史や自然に関する解説を受け、舞鶴湾内において環境観測と底生動物採集を見学しました。帰港後は、底生動物を間近に見ながら,種類を図鑑で調べたり、実験所教職員の解説を聞いたりしました。実験所の教育研究活動を紹介するスライドショーの上映,タッチプールにおける底生動物との触れ合い、実体顕微鏡による動物プランクトンの観察などもありました。今回も天候に恵まれ、参加者の方々に様々な体験を楽しんでいただくことができました。特に、子供たちが時間を忘れて底生動物と触れ合っている様子が印象的でした。
【申込案内】2020年10月24日(土)に舞鶴水産実験所を一般公開します。全国に展開する京都大学の教育研究施設を一般公開する「京大ウィークス」の一環行事です。下記情報を参考にお申し込みください。
【実施日時】2020年10月24日(土)10:00-12:00、14:00-16:00(予備日10月31日)
【参加定員】20名(午前・午後 各10名)
【参加資格】身長100 cm以上。ただし、幼児・小中学生は保護者の同伴が必要。
【参加費】無料
【申込期間】2020年8月3日(月)-31日(月)
【申込方法】①希望者の氏名・住所・年齢、②連絡先(電話番号またはEメールアドレス)、③希望時間帯(午前または午後)、④予備日の参加可否を下記問い合わせ先にお知らせください。希望者多数の場合は予備日も参加できる方を優先し、9月15日(火)までに当選者にご連絡いたします。
【問い合わせ先】電話:0773-62-5512、Eメール:maizuru@adm.kais.kyoto-u.ac.jp(なるべく、Eメールをご利用ください)
*新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、内容や参加条件を変更する可能性があります
平成30年度日本水産学会奨励賞受賞
高橋宏司氏「海産魚類の学習能力に関する生態学的研究」
(元舞鶴水産実験所修士・博士課程大学院生および研究員、現慶応大学任期付助教)
舞鶴水産実験所に大学院生および研究員として長らく在籍していた高橋宏司さんが、2019年3月28日に平成30年度日本水産学会奨励賞を受賞しました。高橋さんは、東京海洋大学での卒業論文から京都大学での修士・博士課程と、一貫して魚類の学習能力に関する研究に取り組んできました。大学院在学中は、調査船で沖合に出かけたり、桟橋から釣りをしたり、また卵から稚魚を飼育するなどして得た魚を用い、丹念な行動実験を行ってきました。マアジの学習能力の発達、マアジやシマアジの観察学習、ビデオ映像を用いた放流用稚魚のトレーニングなど、研究成果論文は十数本の原著論文として公表されています。博士号を取得してからは、舞鶴市の委託事業でアサリの研究を、また一時期はCRESTの環境DNA研究もサポートし、長崎大学での日本学術振興会特別研究員を経て、現在は慶応大学助教として、引き続き魚類の学習の研究に取り組んでいます。奨励賞を受賞した2019年3月の学会においても、受賞講演に加えてポスター発表を2件こなしていました。その生産的な研究姿勢には頭が下がります(文責:益田玲爾所長)。
写真左:丹後海沖で素潜りによりエチゼンクラゲに寄り付いたマアジ稚魚を採集する高橋さん
写真右:ポスター発表する高橋さん
ヌートリア出没
2018年12月19日(水)実験所にヌートリア1頭が出没しました。敷地内の芝生を徘徊したり、桟橋付近を泳いだりしていましたが、いつの間にか姿を消しました。舞鶴市内の河川や田畑で目にすることの多いヌートリアですが、実験所で目撃するのは珍しいことです。
澤田助教 FMまいづる「ななこウィ―クエンドプラス」に出演
2018年11月3日(土)澤田助教がFMまいづる「ななこウィークエンドプラス」に出演し、11月17日(土)に開催される第8回日本海研究集会「京都府沿岸のマナマコ資源の効率的な利用に向けて」(詳細は下記参照)を紹介しました。「ナマコは何の仲間ですか?」「ナマコに目はあるんですか?」などの質問に答えながら、ナマコの特徴を分かり易く解説し、研究集会の内容を詳しく説明しました。公開スタジオからの生放送でしたが、パーソナリティの岩崎聡子さんの好リードもあり、終始リラックスした雰囲気でした。
第8回 日本海研究集会「京都府沿岸のマナマコ資源の効率的な利用に向けて」
2018年11月17日(土)舞鶴市政記念館(舞鶴赤れんがパーク)において第8回日本海研究集会「京都府沿岸のマナマコ資源の効率的な利用に向けて」を開催します。大学の研究者や地方自治体の職員、地元の漁業者や高校生が集まり、「舞鶴ナマコシンポジウム~ナマコを知ろう、増やそう、役立てよう~」をキャッチフレーズに情報や意見を交換します。ナマコに興味のある方はぜひご参集ください。なお、事前登録や参加費は不要です。
【開催日時】2018年11月17日(土)13:00-17:00
【開催場所】舞鶴市政記念館(舞鶴赤れんがパーク)
【問い合わせ先】電話:0773-62-5512、Eメール:maizuru@adm.kais.kyoto-u.ac.jp
【一般公開】緑洋丸乗船とケタ網による生物採集体験
2018年10月13日(土)舞鶴水産実験所の一般公開「緑洋丸乗船とケタ網による生物採集体験」が実施されました。この一般公開は全国に展開する京都大学の教育研究施設を一般公開する「京大ウィークス」の一環行事です。当日は天候に恵まれ、緑洋丸による舞鶴湾の周遊、水質の測定、プランクトンの採集、堆積物の採取、底生生物の採集などを計画通りに行うことができました。水質データと生物サンプルは実験室に持ち帰り、参加者とともに分析しました。6歳から76歳まで幅広い年齢層の参加者38名(午前18名、午後20名)は、それぞれの興味に応じて体験を楽しんでいる様子でした。
【申込案内】2018年10月13日(土)に舞鶴水産実験所を一般公開します。全国に展開する京都大学の教育研究施設を一般公開する「京大ウィークス」の一環行事です。下記情報を参考にお申し込みください。
【実施日時】2018年10月13日(土)10:00-12:00、14:00-16:00(予備日10月20日)
【参加定員】30名(午前・午後 各15名)
【参加資格】身長100 cm以上。ただし、幼児・小中学生は保護者の同伴が必要。
【参加費】無料
【申込期間】2018年8月1日(水)-31日(金)
【申込方法】①希望者氏名、②連絡先(電話番号またはEメールアドレス)、③希望時間帯(午前または午後)、④予備日の参加可否を下記問い合わせ先にお知らせください。希望者多数の場合は予備日も参加できる方を優先し、9月15日(土)までに当選者にご連絡いたします。
【問い合わせ先】電話:0773-62-5512、Eメール:maizuru@adm.kais.kyoto-u.ac.jp
アオノリュウゼツラン開花
2018年8月17日(金)舞鶴水産実験所構内に30年以上前に植えられたと考えられるアオノリュウゼツランの花が満開を迎えました。6月上旬に中心部から伸び始めた茎は、枝分かれしながら、7月中旬に高さ約5 mに達し、多数のつぼみを付けました。8月上旬には下の枝から順々に開花し、最近になって上端まで開花した次第です。アオノリュウゼツランは数十年の生涯の最期に花を咲かせると言われていますので、今後も変化を見守りたいと思います。
上段左から2018年6月12日、6月26日、7月1日、7月9日、下段左から7月19日、8月2日、8月17日、8月17日に撮影。
宿泊棟の改修工事完了
2017年12月21日(木)宿泊棟の改修工事が完了し、新しいトイレとシャワーを使用できるようになりました。トイレの間取りが大きく変わり、全て洋式になりました。また、大浴場のあった場所には個室シャワーが6基が設置されました。10月初めから2ヶ月半に及ぶ大工事でしたが、宿泊棟が便利になって良かったです。
上段:改修工事後のトイレとシャワー
下段:改修工事前のトイレと大浴場
京都大学農学部水産学科創立70周年祝賀会
2017年6月24日(土)京都大学農学部水産学科創立70周年祝賀会が京都大学百周年時計台国際交流ホールにおいて開催されました。旧水産学科と現海洋系研究室の同窓会「緑洋会」の会長である荒井修亮先生の挨拶に始まり、写真撮影、お祝いの言葉、鏡開き、乾杯、懇談と続きました。150名あまりの出席者は思い出話に花を咲かせながら懐かしい仲間と楽しい時間を過ごし、最後は皆で肩を組み、「琵琶湖周航の歌」を歌いました。
「緑洋丸」の乗船体験と施設見学会
2016年10月15日(土)京都大学の遠隔地施設を一般公開する「京大ウィークス2016」の一環として,舞鶴水産実験所の教育研究船「緑洋丸」の乗船体験と施設見学会を実施しました。当日は素晴らしい秋晴れのもと、舞鶴市内にとどまらず、京都や大阪、神戸から37人の参加者がありました。船上では航海機器の説明、採水、採泥、水質測定、動物プランクトン採集、底生動物採集のデモンストレーションを行いました。約1時間の乗船体験後は採集物を実験室に運び、分類・観察を行いました。その後、参加者は実験室に展示されている水槽や標本を観察したり、膨大な魚類標本が収蔵されている標本庫を見学したりして自由に時間を過ごしました。今回は3歳から73歳までの幅広い年齢層の方々が参加してくださいましたが、それぞれの視点でイベントを楽しまれている様子でした。
【申込案内】舞鶴水産実験所では「京大ウィークス2016」の一環として、2016年10月15日(土)に「緑洋丸」の乗船体験と施設見学会を実施します。昨年末に完成したばかりの教育研究船「緑洋丸」に乗船し、海洋観測と生物採集の様子を間近に見ることができます。また、乗船体験後に舞鶴水産実験所の施設を見学することもできます。参加希望者は8月1日(月)~30日(火)の期間に、電話(0773-62-5512)またはメール(maizuru@adm.kais.kyoto-u.ac.jp)にてお申し込みください.
「緑洋丸」お披露目式
2016年3月10日(木)舞鶴水産実験所において、昨年末に完成した教育研究船「緑洋丸」のお披露目式が執り行われました。海上自衛隊や第八管区海上保安本部などの近隣機関の代表者や担当者,山極総長と清木理事をはじめとする学内の関係者,舞鶴水産実験所のスタッフなど合計約50人が参加しました。
来賓者はまず、標本庫や飼育棟などの施設を見学し、「緑洋丸」の航海機器や調査機器の説明を受けました。さらに、希望者は「緑洋丸」に試乗し、環境観測や動物プランクトン採集、底生動物採集などのデモンストレーションを見学しました。風が強まるときもありましたが、雨が降ることはなく、試乗者は調査風景を興味深く観察していました。
式典と祝宴は宿泊棟1階を会場に実施されました。式典では、吉岡センター長が挨拶し、舞鶴市長からの祝電が披露された後、「緑洋丸」を建造したニシエフ小浜工場の小南工場長に感謝状が贈呈されました。祝宴では、山極総長の発声により乾杯し、舞鶴産の練製品を使用した「舞鶴おでん」や舞鶴産の魚類各種の昆布〆など、地元食材を活かした料理が提供されました。最後は、山下教授が閉会の辞を述べ、内容充実のお披露目式が無事終了しました。今回のお披露目式は学内外の方々に舞鶴水産実験所の教育研究活動を知っていただく良い機会になったと思います。
写真1(上段左端):構内の見学
写真2(上段左中):飼育棟の見学
写真3(上段右中):調査のデモンストレーション
写真4(上段右端):「緑洋丸」を背景に記念撮影
写真5(下段左端):感謝状の贈呈
写真6(下段左中):山極総長の挨拶
写真7(下段右中):歓談風景
写真8(下段右端):式典・祝宴会場にて記念撮影
アカマンボウ目魚類 今シーズンも豊漁?
2014年11月から2015年1月にかけて近郊の水族館(丹後魚っ知館)や地元漁業者(栗田漁業生産組合)などからアカマンボウ目魚類3種(リュウグウノツカイ、サケガシラ、ユキフリソデウオ)を寄贈していただきました。それらは全て京都府宮津市と京丹後市沖の定置網漁で採捕された個体で、京都大学(FAKU)登録の研究用標本として舞鶴水産実験所に所蔵されています。写真を掲載した3個体(左上:リュウグウノツカイ;右上:サケガシラ;右下:ユキフリソデウオ)は体表のグアニン層(銀色の層)や鰭に欠損がほとんどありません。これは採捕の際に漁師の方々や水族館飼育員の方々が非常に丁寧に取り扱い、すぐに冷凍保存して下さった賜物であり、標本化まで非常に良い状態を保つことができました。ちなみに、昨シーズンは各地でリュウグウノツカイが採捕されたため大きな話題となりましたが、今シーズンも比較的豊漁の傾向にあるようです。
新種のケハダウミヒモ 「緑洋丸」にちなんだ学名に
2014年10月15日(水)国立科学博物館の齋藤寛氏がケハダウミヒモ類(軟体動物尾腔綱Caudofoveata)の4新種を記載した論文が専門誌Journal of Natural Historyの電子版に掲載されました。4新種のうちの1種は舞鶴水産実験所の調査船「緑洋丸」にちなみ、Falcidens ryokuyomaruaeと命名されています。齋藤氏は甲斐助教の協力のもと、「緑洋丸」により丹後海の調査を数年間続けてこられました。今回は、学名として「緑洋丸」の名を永遠に残すという特別な計らいをしてくださいました。
以下の文章は齋藤氏によるケハダウミヒモ類の解説です。
『ケハダウミヒモ類は貝類やイカ、タコ類と同じく軟体動物のなかまです。体は細長く、貝殻はありませんが、全身が石灰質の棘で被われています。大きさはほとんどの種が5 mmから3 cmほどですが、世界最大の種類は40 cmに達します。多くは深海の泥の中に浅くもぐって生活します。世界中から約130種が知られていますが、日本からはわずか2種しか知られていませんでした。このたびの追加で日本産の種は6種になりましたが、実際にはもっと多くの種が生息することは確実です。今回記載した種は次の4種で、すべて丹後半島沖の水深約50-100 mから採集されたものです。3種の和名はまだありません。Falcidens ryokuyomaruae(クワガタウミヒモ属)、Chaetoderma marisjapnoicum(ケハダウミヒモ属)、Scutopus schanderi(マルアシウミヒモ属)、Scutopus hamatanii(コノウラケハダスナホリムシ)』
写真は左から、Falcidens ryokuyomaruae、Scutopus schanderi、桁網を準備する齋藤氏、ケハダウミヒモ類の選別作業です。
企画展と施設見学会(2014年10月11~12日)
舞鶴水産実験所では「京大ウィークス2014」の一環として、10月11日(土)~12日(日)に企画展「若狭湾の生き物の不思議」および施設見学会を開催します。今年は赤れんがフェスタでの展示ではなく、舞鶴水産実験所で行います。入場無料、参加申し込みなしで、どなたでも来ていただけます。京都大学で行われている最前線の研究に触れることができる機会です。ぜひお越し下さい。詳しくはポスター(PDF)をごらんください。
当日の午前8時の段階で舞鶴を含む地域に何らかの気象警報が発令されている場合、その日の開催を中止します。
毎日放送の取材を受ける
2014年3月12日(水)益田所長が「原発温排水が海洋生物に与える影響」について毎日放送の取材を受けました。
インタビューでは高浜原発近海(高浜町音海)において2004年から継続している潜水調査の模様を話しました。
2014年4月12日(土)17:30~19:00「報道特集」(TBS系)にて放送予定です(当初の予定より二週間延期されました)。